最近、資格や協会の名称を商標登録したいというご相談が増えています。 ここでは、協会ビジネスにおける商標登録のメリットを3つほどご紹介したいと思います。

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photo credit: Philip Hammond in Rome via photopin (license)

1.資格名・協会名をめぐる激戦に終止符が打てる

資格や協会は何か目的があって設立されるものですが、トレンドに乗っているものが多いので、同じような名前の資格や協会が乱立する傾向にあったりします。一見、早く使った方が勝ちのように思ってしまいますが、実は、いち早く商標登録した方が勝ちなんです。逆に言えば、いくら先駆者的な位置づけにいたとしても、後発組に同じ協会名の商標を取得されたらそれ以降使えなくなってしまい、協会員もどんどん流れてしまいます。

いち早く商標を取得することで、資格名・協会名をめぐる激戦に終止符を打つことをお勧めします。

2.商標登録というお上のお墨付きを得ることができる

これから作ろうとするような資格・協会ですと、国家資格のような安心感を生むまでには長い道のりを必要とします。その点、商標登録については早ければ4か月程度でとれますし、お上のお墨付きを得たような信頼感を醸し出します。

もちろん、他社に先に出願されて資格名を変えざるを得なくなるなんていう出来事があると信頼を失うことにもつながりますし、二重の意味で信頼感の形成に寄与するものと思います。

3.パクられないので、安心して協会員を増やしていける

ここが重要なのですが、いったん協会を立ち上げたとしても、通常、似たような名前の協会が出てきて協会員の一部がそちらに流れてしまいます。いい事業であればいい事業であるほど真似をする第三者が出現しやすいので、頭を悩ませることになります。この点、商標登録をしておけば、似たような名称を使用している業者に対して警告状を送ることによってその使用を止めさせることができます。そして、安心して協会員を増やしていくことができるのです。

まとめ

資格ビジネス・協会ビジネスは有益な知識を広める大きな意義を持っているビジネスです。資格名・協会名を商標で保護することで、ビジネスを軌道に乗せる下準備を行いましょう。なお、弊所では個人事業主さんも応援するスタートアップ割引などもご用意しておりますので、まずは商標出願の見積もりにつきお気軽にお問い合わせください


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弁理士 高橋 伸也
早稲田大学政治経済学部経済学科卒。外国商標やマドプロに強い商標専門のフルブルーム国際商標事務所所長。日本弁理士会の海外支援委員会・貿易円滑化対策委員会委員。業界紙やWEBメディアなどで寄稿多数。 自身の起業経験及び外国商標実務の経験から、ベンチャー・スタートアップ支援と海外進出支援に力を入れているほか、助成金の活用も積極提案している。