2015年7月31日、アルジェリアがマドプロに加盟しました。以下では、その要点と弊所見解をお伝えいたします。

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photo credit: Greens hit pitch for first Brazil practice 07 | الخضر يتوجهون إلى الملعب لإجراء أول تدريباتهم في البرازيل | Les Verts entament leur entraînement sur les terrains brésiliens via photopin (license)

1.【アルジェリアがマドプロ加盟】の要点

このアルジェリア、もともとマドプロの前身であるマドリッド協定には参加していたのですが、ようやく2015年7月31日にマドプロに加盟することになりました。発効は2015年10月31日の予定です。

これにより、マドリッド協定参加国はすべてマドプロに加盟したことになり、ようやく商標の国際保護のマドプロへの一本化が図られることとなりました。(とはいえ、主要なマドリッド協定参加国はマドプロ発足時にマドプロ加盟しているので、マドリッド協定について知っているのはもはや弁理士くらいかもしれません)

2.【アルジェリアがマドプロ加盟】について弊所見解

アルジェリアはアフリカにおいては相対的に経済力があると言えますが、距離の問題、経済格差の問題などによりアルジェリアにおいて商標権を取得し、ビジネスを行おうという企業はまだまだ少ないと言えるでしょう。また、商標権の行使などでも一筋縄ではいかないと思われます。

とはいえ、世界的に有名な商標を有している企業や、アフリカ進出を考えている企業にとっては欠くことのできない国であり、今回のマドプロ加盟で他の国々同様一斉出願・管理できるようになったことは大きな意義があると言えます。途上国における模倣品対策という意味でも大きな意味があり、事後指定などをうまく活用してカバーしていきたいところです。

マドプロ出願・事後指定については、商標専門特許事務所のフルブルーム国際商標事務所にご相談ください。

<参考:WIPOウェブサイトのニュース記事>

Algeria Joins the Madrid Protocol


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弁理士 高橋 伸也
早稲田大学政治経済学部経済学科卒。外国商標やマドプロに強い商標専門のフルブルーム国際商標事務所所長。日本弁理士会の海外支援委員会・貿易円滑化対策委員会委員。業界紙やWEBメディアなどで寄稿多数。 自身の起業経験及び外国商標実務の経験から、ベンチャー・スタートアップ支援と海外進出支援に力を入れているほか、助成金の活用も積極提案している。