商標登録は、10年ごとに欠かさず更新すれば半永久的に権利を維持することができ、なおかつ、長く使えば使うほどその価値が増していくのが特徴です。更新に失敗すると権利が消滅してしまうので、絶対に失敗したくないですよね。今回は、そんな商標登録の更新で知っておきたいポイントを3つ挙げてみました。

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1.商標登録の更新ができる期間は、更新期間満了日前6月~満了日までです

商標登録の更新ができるのは、更新期間満了日前6月~満了日までです。この期間より前に更新することはできませんが、この期間を過ぎても、満了日から6月の猶予期間内であれば倍額納付することで更新することが可能です。

なお、特許庁は、免許証の更新のときのようなお知らせは送付してくれません。特許事務所を使って出願したものであれば更新の案内が送られてくるでしょうが、そうでない場合は特に注意が必要です。

2.商標登録の更新費用は当然かかりますが、法改正で今より安くなる見込みです

商標登録の更新には費用がかかります。特許庁への印紙代が、一区分につき48,500円です。これに加え、今後10年分の管理料と更新手数料ということで特許事務所への手数料も発生するのが通常です。相場としては1区分で3万円~5万円といったところでしょうか。

実は、近々法改正が予定されていて、更新に関してもだいたい10~20%程度印紙代が減額される予定です(2015年6月現在)。権利者の方々にはうれしいニュースですね!

3.商標登録の更新のタイミングで、区分数の見直しができます

このように、更新するにも費用がかかりますが、実は、使わなくなった区分については更新のタイミングで削ることができ、そうすれば更新手数料を節約することができます。ただ、申請書の記載を間違えると必要な区分まで削ってしまうといったような恐ろしい事態になる可能性もあるので、この場合は特に弁理士に相談するのがいいと思います。

まとめ

商標登録の更新を忘れてしまうとせっかく積み上げてきた信用や権利を失うことになりかねません。特許事務所にしっかり期限管理してもらうようにしましょう。

商標登録から10年後の更新まで、商標登録専門の特許事務所にお任せください。


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弁理士 高橋 伸也
早稲田大学政治経済学部経済学科卒。外国商標やマドプロに強い商標専門のフルブルーム国際商標事務所所長。日本弁理士会の海外支援委員会・貿易円滑化対策委員会委員。業界紙やWEBメディアなどで寄稿多数。 自身の起業経験及び外国商標実務の経験から、ベンチャー・スタートアップ支援と海外進出支援に力を入れているほか、助成金の活用も積極提案している。