商標の出願手数料って、いろいろな表記の仕方があるのでどこの事務所にしようか迷ってしまいますよね。そこで、商標専門の弁理士が、商標の出願手数料のカラクリについてお教えいたします。

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1.商標の出願にかかる費用(印紙代編)

まずは、どの業者に頼んでもかかる印紙代について理解しましょう。

・商標出願時には、最初の1区分目は12,000円、以降、追加区分ごとに8,600円がかかります。

・商標登録時には、1区分あたり37,600円かかります。

つまり、どの業者に頼んでも印紙代として最初の1区分で49,600円はかかることになりますね。

ここで重要なのは、二回ほど印紙代がかかるタイミングがあるということです。それに合わせて特許事務所も費用請求するのが通常です。

2.商標出願の区分が増えると割高になるところがあるので注意

では、特許事務所の出願手数料の取り方としてはどういったものがあるでしょうか。よくあるパターンを列挙してみます。

・出願時にたくさんとって、登録時は無料というパターン。わかりやすい一方、登録にならなかった時に損な料金体系です。

・出願時は安く見せておいて、登録時はしっかり取るようなパターン。料金体系を理解していないとトラブルのもとになってしまいます。

・商標出願の区分が増えたときに割高になるパターン。最初の1区分と2区分目の値段がほぼ変わらないようなケースで、そのへんを理解してないと安いと思って頼んで結局高くついたということになります。

すべての場合に注意したいのは、拒絶理由通知の対応時の費用で、ここでしっかり請求することで利益を確保していると思われる業者の話も聞きます。

本当にさまざまな料金パターンがありますが、要するに①出願時、②拒絶理由対応時、③登録時に請求があるので、そのそれぞれについてはっきりさせるのが重要ということです。そして、トータルの金額で比較していく必要があります。

3.商標出願手数料、安ければいい業者?高ければいい業者?正解は・・・

じゃあ、結局どう選べばいいのということになりますが、安い業者は一人のお客様に時間をかけられないのでやっぱり仕事もそれなりにならざるをえないでしょうし、高い業者だからっていい仕事をしているとも限りません(昔ながらの事務所は料金体系も昔ながらということが多いようです)。

そこで、やはり弁理士は専門性と人柄で選ぶことをお勧めします。料金が高い・安いといってもそんなに大差はないので、連絡を取り合う時の気持ちよさ、気軽に相談できる関係性などを最優先にした方が、最終的に満足度が高くなるのではないかと思ってます。人柄がいい弁理士は、仕事も誠実にこなしているケースが多いのではないでしょうか。

人柄のいい弁理士でなかなかアテがない場合は、商標専門弁理士を選ぶのがいいと思います。当たり前ですが、事務員に任せず、弁理士さんが直接担当するのが理想的です。

まとめ

お金のない起業時は特に安いだけの業者に頼みたくなりますが、以上のように出願手数料のカラクリがありますので注意が必要です(もちろん、私の知人弁理士をはじめとして、安くても誠実にいい仕事をされている事務所さんはございます。)。

弊所は商標専門で費用対効果を感じていただけるご提案を積極的に行っております。商標専門事務所にぜひお気軽にご相談ください。


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弁理士 高橋 伸也
早稲田大学政治経済学部経済学科卒。外国商標やマドプロに強い商標専門のフルブルーム国際商標事務所所長。日本弁理士会の海外支援委員会・貿易円滑化対策委員会委員。業界紙やWEBメディアなどで寄稿多数。 自身の起業経験及び外国商標実務の経験から、ベンチャー・スタートアップ支援と海外進出支援に力を入れているほか、助成金の活用も積極提案している。