外国に商標を出される方は必ず迷う選択肢、マドプロと直接出願のどっちがいいのかについてお話ししたいと思います。

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 1.出願する国の数で考えるのが基本

商標出願を考えている国の数が多ければ、基本的にはマドプロを考えるのがよいと思います。マドプロは現地代理人を通さずに出願できますし、管理も容易ですので、複数国への出願を考えればたいがいの場合はマドプロの基本手数料を払っても直接出願より得、ということになるかと思います。

2.特殊事情を考慮するのも忘れずに

そうは言っても、なかなか簡単にいかない面もございます。たとえば、出願を考えている国がマドプロ未加盟の国だとしたら、直接出願するほかありません。また、中国などのように、現地語で出すことに大きな意味がある場合も検討が必要でしょう。ほかにも、実は直接出願しておいた方が好ましいケースというのが存在しますので、まずはご相談いただくのが賢明です。

3.日本出願との関係での手間を考慮

マドプロは、基礎となる日本出願との関係がとても大事になってきます(参考:マドプロ出願のデメリット)。商標の同一性ですとか、商品・サービスの範囲ですとか、セントラルアタックのおそれなど気をつかうものであることは確かです。そうした面を好まないのであれば、直接出願という選択肢もあるかと存じます。

4.まとめ

いかがでしょうか。このように種々の状況を考慮しながら最適の商標戦略を練るのが私たち弁理士の役目です。費用、効率性、リスク、権利範囲…さまざまな面から総合的に考えてその根拠とともにご提案させていただきます。

外国出願・マドプロ出願についてのご相談は、初回相談・見積り無料のマドプロ出願に強い商標事務所にお気軽にご相談ください。


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弁理士 高橋 伸也
早稲田大学政治経済学部経済学科卒。外国商標やマドプロに強い商標専門のフルブルーム国際商標事務所所長。日本弁理士会の海外支援委員会・貿易円滑化対策委員会委員。業界紙やWEBメディアなどで寄稿多数。 自身の起業経験及び外国商標実務の経験から、ベンチャー・スタートアップ支援と海外進出支援に力を入れているほか、助成金の活用も積極提案している。