私は特許事務所を独立開業したばかりですので、協力相手として、また、相談相手として多くの士業の方と交流させていただいております。それで常々感じているメリットをお話ししたいと思います。

1.事務所の経営について相談できる

弁護士、税理士、司法書士など、それぞれ専門分野は異なれど士業事務所を運営しているという点においては共通しています。そこで、営業方法だったり、よい人材の確保だったりという事務所経営についての相談をお互いにし合うことができるというのは大きなメリットです。

もちろん、細かい違いはありますが、それぞれに工夫して事務所運営をしているので、特許事務所運営に応用できる面も少なからずあり、大変参考になっています。有益な情報をシェアしてくれる士業の友人にはいつも感謝しています。

2.信頼できる士業の方と紹介しあうことができる

たとえば、私のお客様から私の専門外のご相談をいただいた場合、ある程度ヒアリングした上で信頼できる士業の方にご紹介することにしています。

私自身客としての立場だと感じることですが、どの事務所を選んだらいいかの判別は本当に難しいです(どの業界でも、ウェブサイトは小奇麗で価格が安いけれどお客様への対応に難があったりする事務所があるようです)。

そこで、私が普段の交流の中でこの人なら!と思える人を厳選して紹介するわけです。質の悪い人を紹介してしまったら私自身の信用に関わるので、専門能力と人柄を踏まえた上での紹介となり、私も紹介を受けた士業もお客様も皆ウィン―ウィンになることができます。

なお、私自身もご紹介をたびたびいただいております。ご紹介いただく方にも、お客様にもただただ感謝です。

3.友人の輪が広がる

これは仕事とは離れるかもしれませんが、純粋に友人としての交流が楽しいというのがあります。士業は独立志向の強い方が多く、それぞれの個性が強いので余計におもしろいというのがあるかもしれません。

事務所経営という共通の基盤を有し、それぞれの専門性を持ち寄りトークするのは本当に楽しいです。ここは、独立して本当によかったなと思うポイントです。

むすび

特許事務所に限らず、士業事務所は人とのご縁がとても大事になってきます。独立当初は一から築き上げるわけですが、それがだんだんと積み重なってきた今、私はご縁のありがたさと楽しさを身に染みて感じています。

これからも素晴らしい方々とご縁を築いていき、協力してお客様に質の高い価値を提供していければいいなと考えています。


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弁理士 高橋 伸也
早稲田大学政治経済学部経済学科卒。外国商標やマドプロに強い商標専門のフルブルーム国際商標事務所所長。日本弁理士会の海外支援委員会・貿易円滑化対策委員会委員。業界紙やWEBメディアなどで寄稿多数。 自身の起業経験及び外国商標実務の経験から、ベンチャー・スタートアップ支援と海外進出支援に力を入れているほか、助成金の活用も積極提案している。